NPE訴訟と文書保管規定

特許訴訟で防衛に役立ちそうな種類の文書は、その古さに係わらずその文書を保管しておくような文書保管規程にすることは大事です。例えば、会社がその技術を内部的に開発したのであれば、研究所の記録やその他その開発の内容を記録し、日付を証明するような文書を保管することはとても役立ちます。そういった保管記録は特許裁判での防衛の証拠として極めて重要なものとなりえます。 さらに読む

電子証拠開示と文書保管規定

企業は通常、文書保管規程を有しています。しかし、会社がその文書保管規定を本当に実施するように資源を投下していなければ、文書保管規程は単に文書中に存在するだけで、実際のものではありません。一旦米国で特許訴訟が始まると、文書保管規程があったとしても、そこから実際の実施を開始するのでは手遅れです。 さらに読む

NPEと電子証拠開示(eDiscovery) その3

適切な文書保管や文書開示の手続きをどう考えたら良いかという問題はそれだけで重要なテーマですが、米国での知財訴訟の電子証拠開示で、証拠開示手続き自体が訴訟での問題とならないようにするには、文書破棄の適切な手順を理解しておくことが大事です。 さらに読む

NPEと電子証拠開示(eDiscovery) その2

全てのNPEが、被告側に非常に膨大な情報開示請求をして戦術的な優位を取るというわけではありません。NPE裁判では弁護士は成功報酬型で裁判を受けることが多く、そういった成功報酬型の弁護士はなるべく投入時間を少なくして、裁判からのリターンを得ようとします。弁護士は膨大な文書開示請求をすると、自分が投入しないといけない時間が猛烈に増えるということを知っているので、NPE訴訟の弁護士は、裁判所で情報開示の範囲を争う一方で、その文書を集め精査する時間も考えるといった合理的なアプローチを取ることが多いのです。 さらに読む

NPEと電子証拠開示(eDiscovery) その1

米国もかつては日本と同様に紙による証拠開示だったのですが、2006年12月以降は電子証拠開示となり、大きな費用が電子証拠開示にかかるようになりました。NPE訴訟のような知財訴訟に限らず、独占禁止法違反の調査や、セクハラ訴訟の際の証拠開示等全て電子証拠開示の手続きとなっており、米国で事業を展開する日本企業にとって大きなリスクとなっています。 さらに読む

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企業がNPE訴訟に対抗するには(3)

損害賠償額はどう算出されるか?

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伝説によれば、米国の西部開拓時代の犯罪者であるジェシー・ジェイムズは、「なぜ銀行を襲うのか」と訊かれて、「そこが、金があるところだから」と答えたそうです。
NPE訴訟の原告も同様であり、すべてはお金のためなのです。また競合会社間の、従来型の特許侵害訴訟においても、損害賠償はたいてい重要な要素となります。いずれにせよ、特許侵害訴訟において損害賠償額がどう算出されるのかを理解しておくことは大事です。 さらに読む

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企業がNPE訴訟に対抗するには(2)

NPEに訴えられたらどうするか?

企業が特許侵害訴訟を防ぐため、最善の努力を尽くしたとしても、やはりNPE訴訟は起こりえます。もしあなたの会社が特許侵害で訴えられた場合には、以下のような措置を講じることをおすすめします。 さらに読む

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企業がNPE訴訟に対抗するには(1)

NPEとは

日本企業の海外進出が増えるにつれて、日本企業が海外で訴訟に巻き込まれるケースは益々増加しています。訴訟慣れしておらず、利益を上げている日本企業は訴訟の格好のターゲットになりやすいのです。
アップルとサムソンのように同一業界内の競合会社が訴訟を行い、相手の競争優位性を奪うのが従来の知財訴訟の主流でしたが、最近は競争優位性の為ではなく純粋に特許で利益を上げることを目的とした訴訟が増加しています。特許を集めて実際には自分では使わず、もっばら他の会社を特許侵害で訴えることを行う会社が出てきたのです。このような会社はパテント・トロール(特許ゴロ)と呼ばれて、当初は例外的なものと思われていたのですが、実際は合法である上に、高い利回りが出るということで、ファンドが投資対象にするというようなことも起きて、ここ最近急速に増えています。実際、ボストン大学の調査によると、パテント・トロールによる訴訟で、米国の技術系企業が2011年に支払った額は、290億ドルを超えると言われています。
名称もパテント・トロールというよりは、より中立的な意味で特許不実施主体(Non-Practicing Entity (NPE))と呼ばれるようになってきて、通常の事業会社とあまり見分けがつかないようになってきています。 さらに読む